日本との違いと費用について
2024年5月初旬、妊娠検査薬で陽性反応が出ました。ここから晴れてアメリカでの妊娠生活が始まったのですが、日本との違いに驚くことがたくさんありました。さらに、費用面でも日本と大きな差があります。
実はこの妊娠の2か月前、初めての妊娠で自然流産を経験しました。その後、再び自然に授かることができたのです。
不妊治療は行わず、41歳で自然妊娠し、42歳で出産という少し遅めのマタニティライフになりました。年齢や過去の経験から不安もありましたが、それだけに喜びもひとしおでした。
これから海外で妊娠・出産を考えている方の参考になればと思い、私の体験をまとめますね。
すぐに病院へ行けない
- アメリカ:妊娠検査薬で陽性が出ても、病院では「8週まで待ってください」と言われます。私も5月28日(妊娠8週ごろ)にようやく初診。エコーで心拍を確認して、ここで初めて「妊娠確定」となりました。母子手帳はありません。こちらの病院でお世話になりました。
- 日本:陽性が出たらすぐに産婦人科を受診し、5〜6週で心拍を確認。母子手帳をもらえるのも早い。
最初から病院に通える日本と比べて、アメリカは「本当に妊娠できているのか」と不安な時間が長く感じました。
健診の頻度が少ない
- アメリカ:妊娠確定後は月1回の健診が基本。必要な検査以外はシンプルです。エコー検査は出産まで数えるほど。(4回だったかな?)検診では心音を聞いてお腹の大きさを測る程度。
- 日本:母子手帳をもらうと、妊娠初期は2週間ごと、中期以降も頻繁に健診。
日本のように「こまめに見てもらえる安心感」は少なめ。その分、アメリカでは自分で体調を記録したり、セルフマネジメント力が求められます。
検査の内容とタイミング
- アメリカ
- 初期血液検査:HIV・梅毒などのSTI検査に加え、家族歴があれば妊娠糖尿病検査も早い段階で実施(私の場合は父が糖尿病なので初期もチェック)。
- NIPT(12週):血液検査だけで染色体異常を調べられ、結果が早い。年齢的なこともあってか、私もNIPTを推奨されました。12週に血液検査を受けましたが、最初の検査では判定保留となり、とても不安な2週間を過ごしました。その後、別の会社で再度NIPTを受けることになり、結果は陰性。
- アナトミースキャン(21週):赤ちゃんの全身を精密にエコーで確認。30分ほどかかり、外部の専門施設で実施。
- 日本
- 妊娠糖尿病の検査は通常24〜28週ごろ。
- NIPTは限られた施設のみで、条件付きで受けられる。保険適用なし。
- 中期の精密エコーは病院によって差があり、ここまで大掛かりなものは少ない。
アメリカは「必要な検査を確実に行う」スタンスで、日本より効率的に感じる場面もありました。
恐怖の妊娠糖尿病検査
私は1時間のグルコーステストに引っかかり、追加で3時間の負荷試験を受けました。さらに甘い液体を飲み、その後4回も採血して血糖値を測定するというハードな内容…。結果は問題なく済みましたが、正直かなり辛い検査でした。
アメリカは基準が日本より厳格で、検査も徹底している印象です。
こちらの機関で受けました。
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アメリカでの費用感
費用は加入している保険によって大きく異なるのがアメリカの特徴です。同じ検査でも人によって自己負担額が違います。私の場合は以下のようなイメージでした:
- 妊婦健診(診察料):毎回 $25 前後(コペイ=自己負担分)
- 血液検査:項目ごとに別料金
- NIPT(新型出生前診断):保険適用で $200 程度
- 妊娠糖尿病検査:検査ごとに追加料金が発生。合計$100くらい。
日本では母子手帳を受け取ったあと、自治体の補助券で健診費用の大部分がカバーされますが、アメリカでは「保険でどこまでカバーされるか」がすべて。人によっては数百ドル〜数千ドルの差が出ることもあるそうです。
感じたこと
アメリカでは 「シンプルで必要最小限」、「費用は保険次第」 というスタイル。
日本は 「こまめで手厚い」、「費用は補助で安心」。
私は「自主性に任されるアメリカ」と「手厚く守られる日本」の違いを強く感じました。どちらにもメリットとデメリットがありますが、アメリカで妊娠する場合は保険の内容を早めに確認することがとても大切だと思います。
年齢的にもリスクが高まる中での妊娠、そして流産の経験を経ていることから、不安や緊張は常にありました。それでも自然に授かり、ここまで育ってくれていることに感謝しています。同じように高齢での妊娠や、流産を経験された方にも「希望を持っていいんだ」と思っていただけたら嬉しいです。
次回は「妊娠後期〜出産編」として、出産準備や当日の流れについてまとめたいと思います。
妊娠30週でサンフランシスコ・ベイエリアのフォスターシティに引っ越したので、病院など1から探すことになりました。