皆さんこんにちは!シンガポール在住で客室乗務員をしている、えみねえです。今回は2021年6月、コロナ禍での仕事復帰時の実体験をお届けします。以前とは大きく変わったフライト業務や新たなルールについて、現場のリアルをわかりやすくまとめました。
目次
コロナ後のニューノーマルとは
日常生活と同様、航空業界でもマスク・手洗い・消毒・ソーシャルディスタンスが徹底され、機内オペレーションも大きく変化しました。
PPE(個人用防護具)の完全装備
乗務員は全員、マスク・ゴーグル・防護服・手袋を着用します(ゴーグル以外は使い捨て)。
渡航先によっては靴カバーやヘアキャップも必須。子どもに泣かれてしまうほど異様な見た目ですが、感染予防には欠かせません。
フライト後は決められた手順でPPEを脱ぎ、バイオハザード袋に処分します。
使い捨てではないゴーグルは
アルコールワイプで内→鼻パッド→外
の順で消毒します。
消毒液は常備品に
各ギャレーに消毒液ボトルが設置され、火気を避けて保管。
離着陸時は定位置に戻すことが義務です。
滞在地で飛行機を離れられない!?
往復便では、現地に着いても基本的に飛行機から出られません。
清掃スタッフ以外との接触も禁止。書類の受け渡しは手袋2枚+消毒で対応。感染対策が徹底されています。
サービスは簡略化
機内サービスは必要最低限。搭乗時に税関書類・入国カード・消毒ワイプを配布し、あとは食事のみ。
免税品販売は中止です。その分、新たなマニュアルを覚える時間が増えています。
検疫スペースを確保
発熱などの症状が出た乗客用に、機内後方に「検疫スペース」が設けられています。通常は使用不可。
感染の疑いがある場合はN95マスクを着用してもらい、現地病院に搬送されます。
入国時の対応
シンガポール到着時、トランジット客と入国客は分けて降機。感染リスクの高い国からの入国者は専用ターミナルで隔離手続きへ。
乗務員も専用の入国ルートを使い、接触を最小限に抑えています。
ホテル隔離の義務
コロナ安全国以外に滞在歴がある場合、ワクチン接種済みでも14日〜21日のホテル隔離が必要。
空港PCR検査後、行き先不明のバスでホテルへ移動。費用は自己負担で、14日で約2,000シンガポールドルです。
乗務員のPCR検査
乗務員は週1回以上のPCR検査が義務。未接種者は検査回数が増えます。1日でも忘れると90日間乗務停止。スケジュール管理は必須です。
まとめ
コロナ禍以降、客室乗務員の業務には多くの新ルールが加わりました。
常にアップデートされる指示に従いながら、安全を最優先にお客様をお迎えしています。
少しでも安心して空の旅を楽しんでいただけるよう、これからも努力を続けます。
通常のフライトサービスが戻る日を心待ちにしつつ、また空の上でお会いしましょう!