背景
アメリカ国籍の夫と結婚をして、こちらで姓が変わりました。ただ、日本では旧姓のまま戸籍を残しているので、実質「夫婦別姓」の形です。
こちらでは運転免許、グリーンカードなど新しい姓で生活していますが、日本のパスポートでは旧姓のまま。実際には、多くの国際結婚した日本人が日本で自分の姓を残しています。
理由はいくつかあります:
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日本では姓を変える義務がないため、わざわざ手続きをする必要がない。
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仕事や学歴、資格など、旧姓で活動している実績が多い場合に便利。
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日本に住む家族(親や兄弟姉妹)と同じ姓を維持したい。
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日本の公的書類やパスポートで、姓を変えると手続きが煩雑になることがある。
一方で、海外での生活の便宜を考えて、外国人配偶者と同じ姓に変更する人も少数います。
日本のパスポートではどうなるのか
Alternative Surname(別姓)という項目が追加できるとのこと。自分の日本の苗字の右側に()付きの夫の苗字を入れることができます。
そこで、外務省のORRネットで パスポートオンライン申請サービス を利用してみました。
この方法は、予約のために領事館へ出向く必要がなく、手数料も割引になるのでとても便利です。
オンライン申請の流れ
残存期間同一パスポートの申請になります。
- ORRネットにアクセス
- 以前ここで在留届を出していました。それに紐づけて私や息子のパスポート申請を行います。
- 外務省の「パスポート申請(海外在留邦人用)」アプリをインストール
- マイナンバーカードとマイナポータルが必要です。
- 必要書類の準備
- 残存期間のある旧パスポート
- 戸籍謄本:マイナポータルで戸籍電子証明書提供用識別符号を取得(これは申請後数十分で発行されました)
- 顔写真データ
- 署名データ:iPadのフォトショで作成。Apple Pencilを使いました。
- 申請内容の入力
- 旧パスポート情報を登録
- 顔写真・署名データアップロード
- 申請完了 → 審査
- 申請が受理されると、メールでお知らせが届きます。
- 不足があれば追加書類を求められることもあります。
残存期間同一パスポートについて
- 今回は残存有効期間が 7年残っていました が、オンラインで申請した場合でも新しいパスポートに更新されます。
- 新しいパスポート番号・写真・署名 になります。
- 2025年からはパスポートが国立印刷局(造幣局)で一括作成されるようになり、領事館や大使館で受け取るまでに約1か月かかる 点に注意が必要です。
受け取り方法
- 完成すると領事館から受け取り案内のメールが届きます。
- 必ず旧パスポートと料金、オンラインで提出した書類の原本(グリーンカードや結婚証明書)を持参して受け取ります。
- 領事館によっては郵送サービスがある場合もありますが、サンフランシスコ領事館では窓口受け取りが基本です。詳細はコチラ。
実際にやってみた感想
- オンライン申請だと手数料が安くなる のは嬉しいポイント。
- 申請予約を取らずに済むので手間が大幅に軽減。
- 新しいパスポートが届くまでに 1か月程度の待ち時間 が発生するのは少し不便かも。
- 残存期間があっても新しいパスポートになるので、「更新=完全に新しいパスポートに切り替わる」と考えた方が良い。
海外渡航する際は
- 航空券は日本の姓を使う
- グローバルエントリーで混乱を招く恐れがあるので、スムーズにいかないかもしれない。詳しくはグローバルエントリー取得のページで。
- チップに入っている情報は姓名だけ。()内の苗字は入らないので注意
まとめ
オンライン申請は、アメリカ在住で忙しい人にとって非常に便利な方法でした。
ただし、発行までの期間が1か月かかること、番号や署名も一新されること をあらかじめ理解しておくと安心です。
👉 申請予定の方は必ず在留地の日本総領事館サイトで最新情報を確認してくださいね。