今回、シンガポールで3つの給付金プログラムに応募しました。シンガポールでは、コロナ禍で影響を受けた人たちに給付金で支援しています。応募の仕方と結果どうなったかを綴っていきます!
仕事がない
ご存じの通り、コロナウイルスの影響で航空業界が大打撃を受けています。うちの航空会社も例外ではなく、1月下旬から各国が入国制限をし始め、じわじわとフライトのキャンセルが…そして2020年3月12日のフライトを最後に、私は13か月以上乗務ができないことになってしまったのです。
運命のお告げが3月中旬に発表されました。
会社
アザラシ
目の前が真っ暗になりました!!!
最初の数ヶ月間は基本給支給
CAのお給料は(基本給+フライト時給+その他滞在費など)で構成されています。一切乗務をしなくても、シンガポール政府から航空会社に対して義援金が出ていたので、基本給が出ていました。そのお金からシンガポールの家賃を払ったり、何かあったときの貯蓄として貯めていました。
そして遂に基本給は支払われなくなり、解雇が始まりました。更に生活が苦しい人、この仕事に未練がない人は希望退職制度を使ってどんどん退職。私も考えましたが、やはりこの仕事が好きなので未だ諦めがつきませんでした。そしてフライトがない私たちは、「無給休暇」といって、「社員ではあるけれども収入は激減」という状況に。
コロナ給付金
そこでシンガポール政府が行っているコロナ給付金のことを知ります。(遅)会社の人事の人から紹介を受け、ウェブサイトを教えてもらいました。
上司
アザラシ
2020年12月現在、合計で3つのスキームがあります。これらは全てシンガポール国民と永住者が受けられます。
Temporary Relief Fund
一時給付金です。500シンガポールドル。コロナウイルスが理由で解雇された人・お給料が大幅に減額された人などに支給されます。解雇通告書などが必要です。こちらを申請したときは、まだ基本給をもらっていたので申請が通りませんでした。
COVID-19 Support Grant
解雇、3か月以上継続して無給休暇、給料30%以上減額になった人のための給付金です。1か月ごと最大800シンガポールドル。合計3か月給付。提出書類が結構あり、「(日本でいう年金の)CPF支払い履歴」、「銀行口座の詳細」、「過去3か月間の給与明細」、「会社の正式な無給休暇レター」が必要でした。こちらは申請が通りました。
3ヶ月目の給付が終わる頃に、また新たな申請ができます。それを2回続け、現在で合計6回の給付を受けています。ただ、今回から月700ドルに減額されたのが少し痛いですね。
Courage Fund
こちらは政府命令による14日間の隔離生活で仕事に支障をきたした人たちへの一時給付金です。最大1000シンガポールドル。私は帰星時にホテル待機を経験したので応募してみることに。許可されないと思っていましたが、ダメ元で申請してみました。
必要書類は「政府発行のホテル待機レター」、「会社からの正式な無給休暇レター」、「3か月分の給与明細」です。
案の定、「14日間の隔離で仕事が無給休暇になったわけではない」との理由で却下。隔離で仕事に支障をきたしていなかったのが理由です。そもそもその時期に仕事が既になかったんで、当然といえば当然ですね。
どう支払われるの?
申請するときに銀行口座を記入する箇所があるので、そこに振り込まれます。いつも月の終わりに振り込まれ、承認されてもなんの連絡もないので「気がついたら振り込まれている」状態です。
こういうところがお役所的…
まとめ
というわけで、シンガポールで受けられる給付金をまとめてみました。こう見ると、日本のように国民全員一括送金ではなく、コロナ禍で本当に困っている人たちにお金は支払われているように見受けられます。
その他マスク配布、支援物資など幾度となく政府からのプレゼントがありました。シンガポール政府は他国より国民のためによくやっていると思います。国民への真摯な対応は、有事になってから本来の姿を発揮するのかな。
この世に完璧な国なんてないですが、ホテル検疫といい給付金といい、永住権を持っているものの私はここで生まれ育ったわけでもないのに、北の異国から来た小市民に対して無料でお世話してくれたことに本当に感謝しています。
時々外国人として疎外感を感じたりしますが、やっぱりシンガポールは困っている人に手を差し伸べてくれる国なんだなと思います。
永住権じゃない!?シンガポール永住権のメリット・デメリットとは